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戦後80年 町長メッセージ
今年は、沖縄戦の終戦から80年の節目の年を迎えました。
激しい地上戦が行われた沖縄戦では、20万人余もの多くの生命が失われ、当時の西原村においても、住民の約半数が犠牲となりました。全世帯の8割以上において家族の誰かを失い、2割以上が一家全滅という、あまりに深い傷を負い、尊い生命と多くの財産、そして貴重な文化遺産や自然を喪失しました。
「ありったけの地獄を集めた」と言われた沖縄戦が終わり、避難先から、また捕虜収容所から戻った人々が、家や財産のみならず家族、親戚、仲間を失った悲しみから立ち上がり、復興への想いを強く持ち、力を合わせ、たゆまぬ努力の結果、現在の沖縄があり、西原町があると考えております。
私たちは、この悲惨な地上戦を体験した沖縄人(うちなーんちゅ)として、沖縄戦の悲惨さや歴史的教訓を風化させず、戦争の記憶を次世代に繋げる不断の努力を続けていかなければなりません。
沖縄戦で亡くなられた「すべての御霊(みたま)」が安らかでありますよう祈りを捧げ、未来を生きる子や孫達のために、沖縄を二度と戦場にさせない決意とともに、恒久平和を心から願います。
令和7年6月4日 西原町長 崎 原 盛 秀