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内間御殿のサワフジ
種類 | 西原町指定天然記念物(植物) |
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指定日 | 2012(平成24)年5月8日 |
所在 | 西原町字嘉手苅 |
このサワフジ(サガリバナ)は、樹齢400年以上といわれており、本島内で古い老木の内のひとつである。樹高約5.5メートル、主幹胸高周囲約1.2メートル、枝張りが東西方向に7メートル、南北方向に7.4メートルである。
サワフジは、常緑小高木でアフリカ東海岸~東南アジア~太平洋地域にいたる広い範囲に分布し、北限は奄美大島である。海岸付近の低湿地やマングローブ背後の湿地、内陸の河川沿いの湿地に生育し、しばしば群生する。
葉は長さ20~30センチの長楕円形で小さな鈍鋸歯があり、枝先にまとまって付く。夏になると、葉のわきから直径5センチ、長さ50センチの総状または穂状の白または淡紅色の花序が垂れ下がり、たくさんの花をつけて美しい。サガリバナの和名はこれに基づく。花は直径約5センチで、白から淡紅色に変わり、多数の雄シベがある。ひとつひとつの花は一日で散ってしまうが、穂状花序に残っているつぼみが咲くので、しばらくは花見を楽しむことができる。ただ、開花の時刻が夕方より夜間になるので、気をつけないと見過ごしてしまう。
地元ではその花の形状が、鳩目銭をぶら下げているのに似ていることから、ジンカキーギー(銭掛け木)などと呼んでいる。
果実は、長さ4~7センチのやや角張った長楕円形で、軽い繊維質の外皮を持ち、水に浮いて運ばれ繁殖する。果実や樹皮を突き砕いて魚毒とする。
2003(平成15)年12月26日、沖縄県の「おきなわの名木」に内間御殿石垣内のフクギと共に認定された。また、2012(平成24)年5月8日には、西原町指定の天然記念物となった。
内間御殿のサワフジ周辺地図